マザーテレサはかっこいい

私が最もかっこいい!と思う人物は、マザーテレサです。
皆さんは、マザーがどんなことをしたか知っていますか?
患者さんに聞いてみると、誰もが知っているようでいて、実はよくわからないと答える人が多いため、ここでごく簡単にご紹介しておきます。
マザーテレサは変な人です。私はそう思います。マザーがどんな人であるかを知らずに、町で見かけたとしたら、多くの人がマザーを変な人だと思うでしょう。
私たちは誰でも、心のどこかで、善い行いをしたいと思っています。
だから慈善事業に寄付をしたり、お年寄りに席を譲ったり、志の高い人なら、被災地や難民キャンプにボランティアに行くかもしれない。
でももし路上に、ひどく汚れてみすぼらしい中年男性が寝ていたら、その人を助けようとするでしょうか?
インドのような衛生状態が悪く、路上生活者がうじゃうじゃいる場所で、生きたまま蛆虫が湧いているような人を見て、その人を自ら抱え上げ、病院に連れて行ったりするでしょうか?
そこで、「そんな人はインドには何百万人もいるんだよ。病院は死にそうな人ではなく、治せる人を診るので手一杯だ」と言われたにもかかわらず、「この人を見てくれるまで私は帰りません」なんて、医者に断固立ち向かうでしょうか?
その上、マザーは医者の言うことを尤もだと考え、それじゃあ、死にそうな人は自分達が世話をしようと思い立ちます。
路上で誰からも見捨てられ、名も無き死を迎えようとしている人たちが、マザーに拾われ、身体を拭いてもらい、スープや食事を与えられ、簡単な医療をうけ、優しい笑顔で話しかけられ、人として大切にされながら死を迎える場所、それが有名な「死に行く人の家」です。
ここで、マザーの言葉を引用したいと思います。
もしかりに(孤児の家)がなかったら、子供達はみんな
路上に放って置かれるのです。
それをそのままにしておくか、それとも私にできることをするか、
私がマザーをかっこいいと思う一番の理由は、マザーの行いが特別な才能や能力を必要とすることではなく、本当は誰でも出来るような、普通のことでもあるからです。
でも、浮浪者を助けようとしているおばちゃんを見かけたら、善良な人なら「悪い病気が移るから触らない方が良いよ」「そんなことをしても無駄だから辞めたほうが良いよ」と言って止めるでしょうし、普通の人なら見なかったことにしてその場を去るでしょう。
インドの貧しさを考えれば、マザーのしたことは焼け石に水、大河の一滴にしかならないかもしれない。
社会を変え、貧しさを解消し、全ての子供達が教育を受けられるようになり、階級や差別がなくならなければ、マザーが手助けした人たちの悲劇は続くでしょう。
でも私は、マザーが社会を変えようとして権力と戦ったり、理不尽な人たちを糾弾するのではなく、今、自分にできること、自分が正しいと思うことを淡々とやり続けることを選んだ、その選択こそが素晴らしかったと思うのです。
そうでなければ、マザーは何も成し遂げずに終わってしまったかもしれません。
誰もがマザーの行いを見て何かを感じる。本当に正しいことは何か、自分のすべきことは何かを考える。
マザーのようには出来なくても良いんです。誰だってマザーのようにはなれない。でも、何かを学ぶことは出来る。
マザーのような人もいる。そのことを知るだけで、私のような人間でも、ほんの少しだけ、成長できるような気がします。

治療院アジアート

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