頑張りすぎて、故障中のあなたへ
頑張りすぎて故障しちゃってる人が増えてます。
うつ、パニック障害、強迫性障害。自律神経失調症やホルモン異常。腰痛や頭痛、生理痛も頑張りすぎに深く関わっているように思います。
ここではパニックの人を例に挙げて、ちょこっとだけ、私の感じていることをお話させてください。
個人的な実感として、パニックや強迫性障害の人は、完璧主義者で、人からどう見られるかを特に気にする人が多いように思います。
基本的にはできる人で、意志が強い。自分を抑制する力が強い人。自分に対して厳しい人。向上心を持って、いつも頑張っている人。そんな印象を受けます。
私は大好きですよ、そんな人たち。とても素敵だと思うし、応援しています。そんな人の近くにいたい。でも、自分がそうなりたいとは思えません。だってつらそうじゃないですか?
いつも頑張っていれば、周囲からもそれを期待されます。私のようにゆるく生きていれば、今度はそのゆるさを求める人たちが集まります。実はそれが頑張り過ぎの人たちだったりするわけです。
私は運命論者です。運命は決まっていて変えられないという意味ではなく、必要な時に必要なものが与えられると思っている。特に追い詰められた時はチャンスだと考えています。(私が運命論者になった理由は、またそのうちに)
だから、あなたにとってのパニックは、あなたの人生に必要なものだと思うのです。
あなたは頑張りやさんで能力もあるから、それまでの人生は比較的順調だったのではないでしょうか。頑張れば何でもできるはずだと信じて生きてきた。
でも、人生頑張ってもどうにもならないこともあるし、いつも100%頑張り続けることなんてできっこないんです。そんな当たり前のことを、あなたは認めることができないでいた。
だからパニック。自分のことは、自分の意志でコントロールできると信じて生きてきたのに、これが全く制御不能になる。自分の心や身体が、自分の意志に従うとは限らないことを、ものすごーく思い知らされる。
ここがポイントなんじゃないかと思うんです。これを知るために、パニックになったんじゃないかと思うわけです。
あなたはいままでの人生の中で、頑張らない、あるいは頑張れない人を許せなかった。そんな人をダメなヤツだと思ってきた。だから、頑張れない自分は、人として価値がない、ダメなヤツだと思ってしまう。
でも、本当は違うんです。いまでも、あなたは全然ダメなヤツなんじゃなくて、頑張りやさんで、向上心があって、能力もあるし、充分いけてる人なんです。以前のあなたと何も変わらない。
私の思うに、あなたは充分頑張ってきたから、今度は魂がひとつ上の段階に進もうとしているんじゃないでしょうか。
人間、才能があり、努力家で、何かを成し遂げ、多くを手に入れられる人ばかりで構成されているわけではありません。いろんな人がいて、みんなその人なりの人生を歩んでいる。
あなたは自分が強い意志に恵まれ、頑張れる人だったから、頑張らない人の気持ちを理解するチャンスがなかったけれど、頑張れない人たちだって、そんなに価値がないわけでも、人としてダメなわけでもないことを、パニックが教えてくれようとしているのではないでしょうか。
私は自分がいけてないからこそ、おいしいなと思うんです。
自分の中に、汚い部分や、情けないところや、妬みや恥ずかしいところがあるからこそ、人の気持ちが理解できるし、例えば患者さんも、安心して話が出来るんです。
もし私が、聖人君子みたいな人で、美人で聖母のように優しく、頭が切れ、嫌な部分が全くなかったら、患者さんは私の言葉に、安心なんて出来ません。何を言っても、うそ臭く聞こえ、プレッシャーになるでしょう。
極悪非道で、冷徹な私だからこそ、私が本当の事しか言わない人だと伝わるんです。「それ全然ひどくないよ、私もそうだし、そのくらい普通でしょう」とか、「その程度でいいじゃない?私みたいに自由奔放でも意外と人から後ろ指刺されないですよ」(これはよく言っている)とか、「あなたは充分いけている」と言うからこそ、みんな「そっかなー」と思うんじゃないでしょうか。
あなたが、いままで通り、人にも自分にも厳しく、わき目も振らずに頑張り続ける人でいたいのなら、それもいい。私はそんなあなたを応援します。
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