名医を探すより、自分の身体の声を聴きましょう
私の治療院には、頑張りすぎている女性が沢山来ます。すごく頑張っているのに、まだ足りないと信じている人も多くて、そのせいで体調を崩してるんじゃないですか?そう感じることもしばしばです。
身体は本当に働き者で、奇跡と呼ぶに相応しいほどの完璧な働きを見せてくれます。身体が文句を言うのは、理由があるからです。無理をしていることに本人が気付いていないと、身体は声を発します。
私の思うに、自分のストレスに気が付いていない人ほど身体に出ます。
「ここが辛い」「あたしは忙しくて大変」「ストレスでやってらんないわ」そんなことをいつも叫んでいるような人たちは大抵健康体です。
でも頑張り屋さんは、ストレスフルな状況の中にいても、「これくらい誰だってやっている」「今までだって自分はやってきた」そんな風に身体の声を無視して、押さえ込んでしまいます。
そんな生活が続けば、身体は怒ります。身体が楽をしようとサボっているわけでも、病気と言う名の侵略者が、あなたをいじめに来たわけではありません。理由があって、声を出しているんです。
例えば痛みは、身体を守るためのとても大切な警報機です。
生まれつき痛みを感じない「無痛無汗症」の子供は、二十歳まで生きるのが難しいと言われています。例えば、足を骨折しても気付かずに歩いてしまい、骨が派手にずれてしまう。熱湯に手を突っ込んでも平気でいたら、火傷の感染症は免れません。
痛みは、身体に異常が起きていることを知らせ、私たちを守っているのです。
風邪を引いて食欲がないときは、身体は「食べるな」と言っているんです。体力が弱っている時には胃腸も弱っています。消化には体力がいるんです。だからそんなときに元気をつけようと焼肉を食べれば、体が疲弊することは間違いありません。そんなときは、消化が良く、弱った身体でも食べられるようなものだけを食べる方が無難です。
身体がだるくて起きられない時は、体が「寝てろ」と言っているんです。大人ですから、いつも身体の言うことを100%聴いてあげるわけにもいきませんが、「そうか、疲れているんだな、無理しないようにしなきゃ」と思うべきで、「身体のヤロー、サボってんじゃないぞ」なんて考えるべきではないんです。
身体は必要なことを知っています。野菜が不足すれば野菜を食べたくなるし、成長期の若者は、身体を作るために肉が好きだし、年よりは低カロリーの物を好むようになります。
身体の声を正確に聞いてあげるのは難しいこともあるかもしれない。でも、病気や不調の原因には、かなりの割合でストレスが含まれています。
特に原因がはっきりしないような不調を持つ人は、自分の病名を追求し、名医を探して検査漬けになるよりは、自分の身体の声を聞いて、体に悪影響を及ぼしている問題点のほうに目を向けてみてはいかがでしょう。
健康を気遣って、ジムに通ったり、サプリメントをいろいろ摂ってみたり、そんな身体にいいことを沢山やるより、身体に悪いことを辞めることのほうが大切ではないでしょうか?
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