自分でやってみよう その1
今までの話を総合し、チャックポイントや作戦をまとめてみます。
①とにかく、本人が必ず治ると信じること。
ひとつの方法が上手くいかなくても、あきらめるのではなく、別の方法を自分で作り出すこと。これはダイエットと同じで、失敗は成功の元です。
プラシーボ効果で学習したように、信じる力は不治の病さえも治す力があります。だから、周囲の人間も、本人の立ち直っていく力を信じましょう。
②笑ったり、感動したりして、脳内ホルモンを整え、脳内回路を書き換えましょう。
これは力技です。無理やりでいいんです。なるべく笑ったり、感動したりして、心を良い方に動かす工夫をしましょう。
笑うためには、自力で楽しいことをする必要はありません。本やインターネット、DVD、落語や漫才、友人、私たちのような医療関係者、何でもいいんです。使えるものは何でも使って無理やり笑ったり、感動しましょう。
③規則正しい生活をし、食生活にも気をつけることで、自律神経や脳内ホルモンを整えましょう。
これは意志を強くするのではなく、工夫で対応します。
規則正しい生活は、脳内ホルモンを整えます。まず、眠剤を使ってもいいから早く寝るようにする。早朝に目覚めても構いません。睡眠時間の問題ではなく、何時に寝るかが問題です。
例えば、体調がいまいちで、夜の9時とか10時に寝たとします。翌日目覚めると、体調が悪くて寝たわりには爽やかだったりしませんか?翌日休みだからと夜更かしして、深夜に寝ると翌日昼過ぎまで寝ていたとしても、すっきりしませんよね。
人間は、本来の日内リズムに合った生活にすると、ホルモンや自律神経が整い、心身ともに元気になりやすいのです。朝起きられない人は、何らかの工夫をしましょう。
実は私も朝がめちゃくちゃ弱くて、それがコンプレックスだったのですが、みごと?克服しました。私の方法はこうです。携帯のアラームを早めに鳴らし、すぐ止められる位置においておく。それとは別に、目覚まし時計をベットから離れた場所に置き、立ち上がらなければ止められないようにして、10分後などに鳴らす。単純でしょう?
でも、ここからがポイントです。立ち上がったら二度寝はしないと自分に誓う。寝ぼけた自分の頭に、「そうだ約束だ。起き上がったら寝ない。座って寝てもいいからベットには入らない。そうだ約束した」などと呪文?を唱えます。すると、寝たい。もう一度ベットに入ろう。といった潜在意識の声?で脳内が支配されずに済みます。
うつで服薬中の患者さんがこれを試したところ、彼女は目覚ましの位置を変えるだけではだめだったけど、「そうだ起きてバナナを食べよう」などと食べ物で釣ると成功したそうです。自分にあった方法を工夫してください。
食生活との関係も実感としてわかるはずです。どっちが先かわかりませんが、コンビニ弁当やお菓子で食事を済ませていると、精神的にも自暴自棄になります。精神的なものを修正するより、食事から改善する方が楽チンです。
ごく簡単なものでいいんです。今の時期なら鍋がお勧め。野菜を時間のある日や買った日にまとめて切って、袋に入れておきます。お肉やお豆腐をそれに加え煮るだけ。時間も手間もかかりません。自分で作って食べるようになると、美味しくて気分もいいし、胃腸の負担が少なくなり、疲労感も残りにくく、自己肯定感も高まります。
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