「整体師、セラピストのための基礎医学入門」
*整体師、セラピストなどの仕事はしていなくても、身体に興味があるという一般の方の参加も歓迎です。簡単な基礎医学が中心になりますので、医療系国家資格をお持ちの方には物足りない内容かと思います。柔道整復師の方でマッサージの実技を学びたい方はどうぞ。<目的>・専門書を自分で読んで理解できるだけの基礎知識を身につける。 まずは用語の理解。・知識は使えなければ意味がない。知識を元に自分で考える力を身につける。 何が問題か、問題を解決するにはどうすればいいか? 想像力を身につける。1.解剖生理学の基礎知識 骨格、筋肉。 内臓の働き。 自律神経とホルモン。免疫。 脳と神経。2.患者さんへの対応 特に患者からの質問に対する答え方。 例えば患者さんの背中や腰を押していて、「先生そこ痛いです。内蔵ですか?」と聞かれたらなんと答えますか? 研修に来た鍼灸学校の学生達や、以前教えていた整体師達の答えの大半は、「私たちは診断してはいけないことになっているので…」といったものか、「筋緊張の場所や深さを判断して…」といったものです。 施術者、特に国家資格を持たないセラピストは、患者さんの質問に対して自分の身を守るための答えか、あるいは独自の理論を展開しがちですが、それは私の考える模範解答ではありません。 自分が医者に行って、上記のような返事だったら失望しますよね。患者さんにとっては、セラピストの答えも同様です。 患者さんは、不安だから質問するんです。いま自分の背中を触っている人は、身体のプロだと思っているので、不安を解消して欲しいし、適切なアドバイスがもらえるものと信じています。 一番大事なことは、患者さんが理解できる言葉で答えること。そして、安心させてあげることです。 私ならこんな風に答えます。「どんな時に痛いですか? 今押されて痛かっただけですか? それならここは凝っているので普通ですから心配いりません。動いたとき、前屈みになったときや、じっとしていて動き始めが痛むなら、たぶん筋肉か関節の問題です。でも、動いているときはそれほどでもないのに、寝ていると重苦しい痛みで目が覚めるとか、油物を食べた後やお酒を飲んだときに痛む、痛い場所がはっきりしなくて、冷や汗が出るような感じや気持ち悪さを伴う、その上熱があるならすぐに医者に行って検査してください。内臓の可能性が高いです」 こんな感じで、患者さんが自分で判断できるように、私自身の判断の仕方を易しい言葉で説明します。患者さんからの返事によっては、判断材料をこちらから質問し、そのことについて説明します。 説明に説得力があれば患者さんから信頼され、治す治さないだけではなく、何かあったら来ていただけるような関係が作れます。 国家資格を持つ私たちでも病気を診断することはありませんが、お金をいただいて人の身体に触れるからには、セラピストの皆さんもプロとしての自覚を持ち、ある程度の判断は出来るようになりましょう。 一番重要なのは、自分が施術しても良いのか、してはいけないのかを区別すること。 実は私も、手に力が入らないと言う若い女性患者さんに対し、脳出血かもしれないと、もの凄くどきどきした経験があります。 若い女性の手の痺れだし、問診の結果、手根管症候群(手首にある筋肉や神経を束ねる帯が硬くなり神経を圧迫する)と判断して治療したのですが、施術後に簡単な神経学的検査をしたら真っ青。予想以上の脱力と、半身のごく軽度の痺れがありました。初めの問診ではないとのことだったので、触っては確認しなかったんです。 結局病院で色々検査しても原因不明で、数ヶ月で治りましたが、医者もかなり困ったようでした。 先日は、だるさを訴える常連さんを医者に行かせたら、こちらは予想どおり即入院。 この方は座っていられないほどのだるさがありながら、週末に検査の予約があったので、それまでは様子を見ようと思い、毎日会社に行って残業していたんです。 このような人には、疑われる病名(この場合はいくつかの条件から肝炎が疑われました)と、その理由を説明し、医者にもそれを伝えて必ず明日検査してもらうようにと強く勧める必要があります。「一応医者に行って、診てもらってくださいね−」程度では、会社を休んでまで医者に行ってくれせん。 強く言った割には検査の結果が異常なしだったとしても、患者さんが納得できるような理由を説明できれば、信頼してもらえます。患者さんを安心させることが重要なので、必要以上に脅したりしないことも大切です。 身体のことをある程度理解すれば、そのくらいの判断は必ず出来るようになります。わからないと逃げ出さずに、自分の判断力を磨きましょう。 患者さんへの対応については、大切なことがあまりにも沢山あります。少しでも向上していけるように、共に学んでいければと思います。・指圧を中心とした実技 私が施術を教えるときにまずお話しすることは、アウトプットよりインプットを重視する。押すことではなく、身体を感じ取ることに意識を集中すると言うことです。 感じ取れば、自然と丁寧な施術になります。患者さんがどんな風に感じているのかもわかるようになります。まずはそこからスタートです。<参加方法> ご自分の都合の良いお時間をメールかお電話にてご連絡ください。通常の治療同様、ご予約にて承ります。 痛みがある人、悩みがある人などはどんどん質問してください。講義のついでに治療もします。何でも答えますし、わからなければ次回までに調べておきます。 特にテキストなどは使用せず、私がその時々の資料を作成するつもりですが、お持ちのテキストがあれば、それを解説することも可能です。極力ご要望にお応えしますので、何なりとお申し付けください。<参加費> 1名で受ける場合:1回(90分)¥7,000- グループでの受講、2名〜3名:1回¥5,000-@1名(90-120分) 場所が狭いので、それ以上の人数になる場合はご相談ください。 都内近郊であれば、サロンなどへの出張講義も可能です。ご相談ください。 出張基本料金:2時間¥20,000-(5名以上の場合、+1名に付き+¥2000) 申し訳ありませんが、当院内での受講は、原則として女性のみとさせていただきます。 出張での講義には、男性も受講可能です。 個々の事情に応じて柔軟に対応しますので、条件などは気楽にご相談ください。
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