うつ、強迫性障害、パニック障害
うつや強迫性障害、パニック障害などを、純粋に精神的な問題だと考えてしまうと、治癒は非常に困難です。
なぜならば、性格なんて簡単には変えられないし、これらの障害に陥りやすい人は、真面目で意志の強い人が多くて…、そこが問題を難しくしているんですよね。
本人達は、自分を戒める力が強すぎて、かえってはまっていることに気付かないのか、気付いてもどうにもならないのか?
私の経験では、いい加減な人間を更生させることは比較的簡単ですが、真面目な人をいい加減な人間にするのは殆ど不可能です。
まずは解説。強迫性障害とは?
どうしてこんなことが起きるのか?その重大なヒントが、「心が脳を変える」という本に記載されています。
この本を参考にしながら、私の考えを交え、わかりやすく解説したいと思います。
殆ど自覚することはありませんが、私達の脳は、日々膨大な情報を処理しています。
例えば、私がマッサージをしながら患者さんと会話をする。この現象を分析しただけで、私達の脳がどれほど凄いかわかるはずです。
まず、私の身体にある400の筋肉すべてが、適度に緊張し統制されなければ、私は良いマッサージが出来ません。腹筋や背筋の緊張具合、足の踏ん張りが適度であることは、患者さんの身体に触れている手と同じくらい重要な要素になります。
体重のかけ具合、指の角度、圧力の方向、それは私の指が患者さんの身体に触れ、その状態をモニターしながら調整されているわけで、常に変化しながら継続することが必要です。
そして会話のためには、膨大な言葉の中から、この場にあった適切な言語を選択し、声帯や舌や唇の形を変えながら適度な量の空気を肺から吐き出し、相手の言葉を聴き、それに対応した表情や反応を見せ、同時に私の指は患者さんの身体の状態を感じ取り、それに合わせてマッサージしているわけです。
それだけではありません。この同じ瞬間にも、心臓や肺を状況に合わせて働かせ、血液中のホルモンや電解質(ミネラル)、血糖値などをモニターし、気温にあわせて血管や汗腺の開き具合を調節し、血圧を調整し、今日の夕飯はどうしよう何てことも同時に考えさせたりしているわけです。
どうですか?めちゃめちゃ凄いでしょう。身体ってえらいでしょう?ここには書ききれませんが、これ以外にも、いろんなことをしているんです。
脳はこの殆どの働きを監視し、指令を出し、休みなく働きながら、常に変化しています。
脳は使用頻度や重要度に合わせ、限られた脳の資源を最大限に活用しているんです。続く
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